家賃を節約するために妥協すべきか検討すべき点5つ

家賃の節約は、いったん入居してしまうとそれ以降はする事が困難になるため、部屋探しの段階でしっかりと行っておきたいもの。 

部屋にいる時間が長くても短くても変わりなく毎月出て行く固定費の家賃だからこそ、可能な限り節約して暮らしたいものですよね。 

ここでは、家賃の節約に大きな効果を与える、部屋探しのポイントをいくつか紹介してみます。 

築年数を考え直す

一般に、築年数が新しいものほど家賃は高く、古いものほど家賃は安くなります。 

例えば、広さ・駅からの距離・地域が同じだったとしても、新築と築30年とでは数万円の違いが出ることも珍しくありません。 

とは言え、築50年などあまりにも古い部屋の場合は耐震という意味でも現在の基準を満たしていない事が多いので不安材料にはなるでしょう。 

また、水道管などの老朽化が進んでいる可能性が高いので、漏水に悩まされるなどの可能性があります。 

実際、筆者が以前住んでいた部屋は築50年近い古い家でしたが、頻繁に漏水が起こり、そのたびに異常と思えるほどの水道料金の請求(通常の4倍以上の金額)が来て損害が発生していました。 

家賃が安いからと安易に考えてしまって、その結果漏水被害で使ってもいない高額な水道料金を支払うはめになり、結局は安い家賃の恩恵が受けられなかった…なんて事も、実際にあるんですよ。 

こうした損失を防ぐという意味では、築年数にこだわらなければ家賃音節約はできるものの、それでも築20年くらいまでに抑えて探すのが良いかもしれませんね。 

でも、どうしても綺麗な部屋がいい・だけど家賃は安く抑えたい…という場合は、リフォームされた部屋を選ぶのも手です。 

築年数は古いものの、リフォームされた部屋なら新築同様の綺麗さですし、それでいて家賃は新築ほど高い設定にはなっていない場合がほとんどです。 

築年数が古い部屋ほどリフォームによって綺麗になっている可能性が高いので、そういった部分に注目して探すのも良いでしょう。 

 

地域・駅を見直す

会社までの距離や学校までの距離を重視した部屋探しでは、地域によっては家賃の節約ができない場合があります。 

会社や学校がとても便利な地域・駅にある場合、それだけで「近くで探す」は困難になるからです。 

一般的に、便利な駅や地域は地価が高く、家賃も当然高くなります。 

また、そうした地域や駅は人気があるので、人気度によっても高騰していきます。 

逆に言えば、人気のない地域は家賃も安いという事が言えます。 

ですから、通勤・通学を中心にした部屋探しはいったん保留にして、少しずらして探してみる事にしましょう。 

例えば、急行・特急の停車駅で探していたなら隣の各駅停車しか来ない駅まで範囲を広げて探す、乗り継ぎが必要な駅まで範囲を広げて探す、駅までバス便のところや徒歩20分前後の場所も候補として入れて探してみましょう。 

こうする事で家賃の安い物件が多数見つかるはずです。 

ただ、こうした方法もあまりにも都心部に行くと通用しなくなるので、都心部よりも郊外、下町などのほうが家賃の節約はしやすくなります。 

 

間取り・広さを考え直す

一人暮らしだって、狭い部屋より広い部屋に住みたいと思うものですよね。 

でも、基本的には「広い=高い」「狭い=安い」という家賃の相場があります。 

そこで、家賃を節約するためにできることの一つに、広さを見直すという方法があります。 

例えば2DKの部屋を候補にしていたのなら2Kにしてみる、1LDKにしてみるなどいろいろ方法はあります。 

部屋数が減ったとしても、トータルの広さ、平米は同じだったり逆に広くなる場合もあります。 

具体的には、3Kなのに38平米しかない部屋、2DKなのに56平米もある部屋…など、部屋数だけでは判断できない部屋も本当にたくさんあるんですよ。 

こうした不動産の情報に出ている「2DK][2LDK]などの表記だけに惑わされずに探してみてくださいね。 

 

管理費に注目

アパートやマンションでは、「管理費」と呼ばれるお金を支払う必要がある場合が多く、たいていは共用部分の電気代やエレベーター等に関わる費用とされています。 

エレベーター付のマンションなら納得できる場合が多いですが、アパートやテラスハウスと呼ばれるアパート等の場合、「何の管理?」と言いたくなる事も少なくありません。 

仮に家賃のみを考えた時、安くて良い物件があったとしても、そこに管理費が加算される事で負担が大きくなってしまうようでは家賃の節約にはつながりません。 

管理費として支払う分があればもう少し広い部屋に住めたかもしれませんし、もっと便利な場所に住めた可能性もあります。 

結局、「管理費」という名目で余分なお金を家賃に加算しているだけの話なので、できるだけ管理費などの負担がない、または少ない部屋を選ぶのが家賃節約のためには重要です。 

 

建物の種別・構造を考え直す

一般的に、アパート<マンション<一戸建てといった形で家賃が高くなっていく傾向があります。 

また、建物の構造でも、木造<鉄骨<鉄筋コンクリートといった順序で家賃は高くなります。 

家賃をできるだけ抑えて節約したい場合、アパートという選択肢が最もそれを満たしてくれると言えますが、騒音等が気になるならマンションや一戸建てという選択肢になってきます。 

また、マンションでも鉄筋コンクリートの場合は遮音性に優れていると言われていますが、築年数や建物自体の状態によっては遮音性が悪いものもありますし、鉄骨の場合は軽量鉄骨・重量鉄骨ともに遮音性は低く、木造とさして変わらないという現状があります。 

こうした現状も踏まえて建物の種別や構造を見直すことも、家賃節約には大きな効果を発揮します。 

 

自分にとって何が絶対に譲れない条件なのか

部屋探しの条件は人によってそれぞれですが、自分にとって「これだけは絶対に譲れない、妥協できない」と言う点を書き出してみましょう。 

最終的に何を最重視するべきかが見えてくると、部屋探しのポイントはつかめてくるはずです。 

不動産屋へ行くと「こんなのもありますよ」「これだって悪くないと思いますよ」といった形で、希望していない部屋を勧められることがとても多くあります。 

結局は不動産屋の利益が最重視された結果の営業トークなのですが、これに乗せられて契約してしまうと後で後悔する可能性もあるので、「これだけは」という条件だけは曲げずに探していくと失敗しなくて済みますよ。