引越しの見積もり後にキャンセルをすると違約金やキャンセル料が必要になるのか、キャンセルの仕方はどうやるのか…キャンセルだから何だか言いにくいしどうやれば問題なく済むのか、知っておきたいことは山ほどありますよね。
そこで、筆者の経験をもとにキャンセルの仕方等について、紹介していきます。
見積り後のキャンセル
引越しの見積もり後にキャンセルをしたいと思う事は、決して珍しい事ではありません。
いえ、よくある事と言えます。
というのも、最近は引越し業者選定の際に、インターネット上の一括見積サイトなどを利用する人も多いからで、これに申し込みをするとあちこちの引越し業者が一斉に電話をかけてきます。
とは言え、実際に訪問見積りで見積りをしてもらう業者は2~3社がいいところですよね。
こうして何社か見積りをしてもらっていると、1社目よりも2社目の方がいいと思う事も出てきて当然です。
たいてい、1社目で「○○円にします」と言ってきた金額を基準に、2社目との交渉を行うからなんです。
当然ですが2社目は、1社目がその金額だというのなら「うちはもっと下げます」と交渉してくるでしょう。
そのため、2社目の見積もり後には1社目はキャンセルしたいという気持ちが出てきてしまうのです。
こんな感じで引越し業者との交渉を何社か行った後で「ここに決めよう」と思う業者が見つかったら、さあ他の業者を断らなくてはなりません。
でも、見積りをしてもらっただけなので断るのはそんなに難しい事ではないんですよ。
電話1本で断る事が十分に可能です。
筆者はいつも、電話で断っています。
たいてい2社目の交渉で決めてしまう事が多いんですが、その場で2社目の営業マンに「じゃあ電話して断ってください」と言われるので、そうしています。
自分一人の時に電話をするよりも「こう言えばいいんですよ」といった断りのアドバイスまでくれるので、そのほうが気楽な場合があるんです。
また、引越しの見積もり後のキャンセルは、契約を交わしたわけではなく、単なる見積りの段階なのでキャンセルをしても違約金やキャンセル料などが発生する事は一切ありません。
契約後のキャンセル
引越し業者との契約を行った後のキャンセルは、キャンセルを申し出た日がいつなのかによって違約金やキャンセル料が発生する場合があります。
《キャンセル料が発生する場合》
引越し当日および前日のキャンセル申し出は下記のキャンセル料が発生します。
- 当日:契約書記載の届出運賃の20%以内
- 前日:契約書記載の届出運賃の10%以内
《キャンセル料が発生しない場合》
引越し予定日の2日前までにキャンセルを申し出た場合はキャンセル料は発生しません。
このように、引越し予定日の2日前までにキャンセルを申し出た場合は、キャンセル料や違約金などの名目でお金を請求される事は一切ありません。
また、キャンセルの申し出は電話でかまいません。
ただし、契約時にダンボールや梱包用品、ガムテープなどをもらってしまっていた場合は、返却するか買取をする必要が出てきます。
これについては、キャンセルを電話で申し出た際に説明されることになりますが、ダンボール(大)1枚につきいくら、(小)1枚につきいくら、という計算で請求されます。
荷物の量にもよりますが、家族での引っ越しなら大サイズのダンボールが20~25枚程度、小サイズのダンボールが20~30枚程度用意されている場合が多いので、大サイズ1枚が400円前後、小サイズ1枚が300円前後という相場で計算すると、相当な金額になってしまいますよね。
かといって、これを郵送で返却しようとすると、そこにも問題があるんですよ。
宅配会社などでは、一度に送れる荷物のサイズに制限を設けていて、およそ160~170センチまでとしていることが多いんです。
大サイズのダンボールがたたまれた状態で10枚重なると、縦×横×高さの合計が制限を越えてしまう事が多いわけです。
つまり、バラして細かくいくつにも分けて発送しなければ送り返す事ができないのです。
小サイズのダンボールも同じです。
細かくいくつにも分けなければ送る事ができません。
結局、買い取るのと同じくらいの費用がかかってしまうので、お手上げ状態になってしまいます。
筆者は実際、こんな目に遭いました。
そしてダンボールは買い取りました。
今も家にはそのダンボールが山積みになっています。
とはいえ、どちらもお金がかかるから返さなくていいや…はトラブルの元になるので、引越し業者の営業所に持ち込んで返却するなど工夫が必要になります。
キャンセルは早めにしたほうがトラブルにならない
見積もり後のキャンセルも、契約後のキャンセルも、どちらの場合もキャンセルの申し出は早めに行ったほうがトラブルにならなくて済むと言えます。
特に契約後のキャンセルについては、ダンボールの問題もありますし、キャンセル料という点から考えてもあまりのんびり構えていないほうが自分のためでもありますよね。