賃貸住宅に引越したけどまたすぐ引越し…って、実際には良くある話なんですよね。
住んでみたらちょっと違和感があった、住環境が最悪だった等、せっかく引越したのにまたすぐ引越しをしなきゃならないようなケースも、珍しくはありません。
そんな場合の「これってどうなの?」を解説していきますね。
目次
すぐ引越し、実際できるの?
引越しをして賃貸物件を借りたけど、なんだか違う…なんだかイヤだ…環境悪すぎる。
そう思う事も少なくありません。
別に事故物件ではないけれど、住み心地が良くない部屋や騒音がひどい部屋、異臭がひどい部屋などさまざまです。
こうした場合、引っ越してきたばかりだけどまた引越しをする…という事はができるかどうか、気になりますよね。
結論から言えば、またすぐに引越しは可能です。
ただし、条件が付く場合があるので注意が必要です。
違約金が発生する場合もある
契約内容によっては、短期間での退去の場合、違約金が発生するというケースがあります。
入居契約時に口頭および書面で説明されていると思いますが、短期間(契約によって異なる)での解約は違約金発生となっているはずです。
この短期間というのも、たとえば1年だったり半年だったり、あるいは2年間の契約期間満了前の事をさしていたり、さまざまです。
この契約書に記載された期間より前に退去する場合は、家賃の1か月分~2か月分相当の違約金の支払い義務が発生するのが一般的となっています。
違約金発生の可能性が高い物件には特徴がある
2年間の契約期間満了前またはもっと短い期間で退去する場合に違約金が発生する事がありますが、違約金発生の可能性が高い物件には、実は決まった特徴がある場合が多いんですよ。
ゼロゼロ物件
敷金ゼロ、礼金ゼロをうたい文句にした、いわゆるゼロゼロ物件が、違約金発生の温床となっています。
引越し初期費用を安く抑えたいのは誰もが同じですが、それを利用して短期解約に違約金をセットしているようです。
短期で出て行こう、とはじめから考えている人はいませんが、転勤などでその可能性がある人にとってはとても迷惑な内容となっています。
期間限定で値下げしている物件
時々、事故物件でもないのに「1年間限定で家賃5,000円値下げ」などの条件をつけて募集している物件を見かけますが、こうした物件の場合は短期間で解約すると、値下げしていた差額分の支払いを求められる事があります。
実際、筆者は入居したばかりの部屋を3ヶ月で退去した経験がありますが、その部屋は2年間の契約期間の間だけ5,000円値下げとなっていました。
しかし契約期間前に退去の場合は、その差額分を支払う必要があると口頭および書面で説明されていたので、3ヶ月×5,000円=15,000円の支払いが発生しました。
さらに、たった3ヶ月しか住んでいませんが、クリーニング代等が敷金から差し引かれ、わずかなお金だけが返ってきました。
このように、契約期間の中で自由に退去できる物件とそうでない物件が存在しています。
そういった事は物件の情報をよく確認して、業者からの説明を受ければ事前に把握できる事ですが、中にはこうしたリスク面の説明をしない業者もいるようなので、注意が必要です。
とは言え、違約金さえ払えばすぐに引越しができるのも事実。
どうしても耐えられない事情がある場合は、違約金を支払ってでも引越しをした方が良いのかもしれませんね。
すぐ引越しのデメリット
引越しをしたのにまたすぐ引越し…そのデメリットは意外に多いものです。
お金がかかる
お金がかかる引越しを、短期間で繰り返す事になるので、本当に多額のお金がかかります。
敷金は戻ってくるので良いかもしれませんが、礼金は戻りません。
また、仲介手数料も戻りません。
少なくとも家賃の2か月分は無駄に捨てたと同じ事になるでしょう。
手続き関係が面倒
やっと色々な手続きが終わったと思ったら、また手続きのしなおしです。
電気やガスなどはすぐに手続きができますし、インターネットなどからも行えるので良いですが、面倒なのが役所関係です。
一人暮らしならそれほどたくさんの手続きはありませんが、子どもがいる人や高齢者がいる人などは、ウンザリというほどたくさんありすぎてイヤになります。
落ち着かない
いつまでたっても落ち着けません。
買い物施設なども覚えられないまま次の町へ引越し…です。
また、知人や友人たちへの引越し連絡も、またやり直しで「あの人どうなってんの?」と思われるのがオチです。
何が一番のデメリットかを考えると、やはりお金が無駄にかかっている事でしょう。
単純に、1回の引越しで30~50万円程度のお金がかかるのが普通ですので、それかける引越し回数分プラス違約金の分です。
《無駄》と言わずして何と言えば良いのでしょうね。
すぐ引越しの注意点
転勤などで仕方なくすぐ引越しになってしまう場合もありますので、すぐ引越しをすること自体は問題ないと言えます。
ただ、すぐ引越しをする場合は、郵便物の転送手続きなどで面倒な事が多いので、注意が必要です。
また、次に引越しをする物件も違約金発生の条件が付いていないかどうか、確認してから契約するほうが無駄がありません。
「入居契約時にお得な条件を提示された場合は退去の際に何かある」と頭に入れておく事で、こうしたトラブルは避けられる可能性が高まります。