ペットを飼っているけど、引越し先として選んだ物件はペット不可。
こういうケースは今、非常に多いようです。
ペットも一緒に引っ越したいから内緒で飼っちゃえ。
そんな気持ちになるのも無理はありませんが、でもそんな行為が後々自分の首を絞めることに…。
ペットを飼っているけれどペット不可の物件に引っ越す場合のさまざまな問題点や対処法について解説していきます。
目次
ペット不可物件でこっそりペットを飼ったらバレない?
ペット不可の部屋でこっそりペットを飼っても、絶対にバレます。
ハムスターだから鳴かないし…とか、犬や猫だけど部屋から出さないから…という言い訳をする人もいますが、バレます。
ペットには、ペット独特のニオイがあります。
飼っている人にはわからないのですが、ペットを飼っていない人にはとてもよくわかる獣臭なんですよ。
特に犬や猫はこうしたニオイが強く、その部屋の空間だけでなく、部屋そのものにニオイが染み付いてしまっているわけです。
ですから、玄関を入っただけでも「何か飼っている」とわかってしまうことがほとんどです。
また、室内犬や猫に関しては、部屋を走り回る足音がしたり、壁を引っかく音、鳴き声などが小動物と比べて大きくなる傾向があるので、どんなに静かに飼育しているつもりでも必ず周囲には気づかれてしまうんですよ。
ペット飼育がバレたらどうなる?
ペット不可の物件なのにペットを飼っている事が管理会社や大家さんにバレたらどうなるか、ご存知でしょうか。
契約書の中でペット不可という記載がされており、口頭でも契約時にそうした説明がなされていてそれに同意する旨のサインおよび押印をしていた場合、ペット不可だと認識しての契約だったということが認められますので、その物件でペットを飼っていた場合、明らかな契約違反という事が言えるでしょう。
契約違反をした場合の措置については契約書内には記載されていますが、たいていは契約違反をした場合は退去を要求されることになっています。
ただ、その前にいったん「ペットを手放すように」との注意を受けることになりますので、そこで素直に応じてペットを手放した場合は退去の要求にまで及ぶことはない場合が多いです。
ですが注意を受けても受け入れず従わない姿勢を見せた場合は退去要求がなされても仕方ありません。
この場合、今すぐ出て行けとは言われませんが「半年後には明け渡すように」との通知が来ることになります。
これは契約の更新および続行を拒絶する場合にとらなければならない措置なのですが、退去を要求する場合、最低でも半年以上前には賃借人に通知を行う必要があると借地借家法で定められているのです。
ですから、ペット不可の物件でペットを飼育していることがバレて「出て行け」といわれた場合でも、半年間は猶予があるということになります。
とは言え、実際はペット不可の物件でペットを飼育していても管理会社からお咎めを受けない場合も多いんですよね。
筆者が以前住んでいたマンションは1~3階のみ室内犬だけなら飼育可、それ以外の階は犬も飼えない、もちろん猫は飼えない、小鳥も飼えない、ギリギリ認められるのは金魚くらい…というものでした。
しかし、ペットを飼育してはならない7階最上階で絶対禁止の猫を飼っている人がいました。
管理会社も知っていたのに何も言わず…お咎めもなし。
そんな様子を見てほかの人たちも飼育を開始…そんな状況がありました。
ペット不可物件に引っ越す場合のペットの行方は?
ペット不可の物件に引っ越すことになったからペットをなんとかしなくてはいけない…そんな時、どんな方法を取るのがペットにとって最善なのでしょうか。
預けられる人はいないか相談
知人や友人、実家などにペットを預けることができないか相談してみましょう。
もし、預かってくれるまたは変わりにかわいがって育ててくれるという人がいたら、そういった人にお願いするのが最も良い方法です。
時間を見ては会いに行く事もできますし、まったく知らない人のもとへ行って一生の別れになるわけではないので、ペットだけでなく自分自身も安心できるはずです。
里親を探す
里親さんを探してあげましょう。
ペットを飼いたいと思っていても、1から躾をしていくのには不安があるという人が多いのも現実ですので、ある程度躾もされて人に慣れているペットをほしがる人は多いもの。
インターネット上などには無料で利用できる里親募集サイトがかなりたくさんありますので、こうしたサイトを利用して新しい家族として迎えてくれる里親さんを探してみてください。
また、譲渡会や里親探しのイベントなどが開かれている場合がありますので、こうした場に参加して、里親さんと出会えるようにしてあげましょう。
ボランティア団体に相談
行き場を失った犬や猫などの動物たちを殺処分から救うために活動しているボランティア団体があります。
全体数は多くないので探すのに苦労するかもしれませんが、こうしたところで保護してもらえれば新たな飼い主さんが見つかる可能性もあり、ペットにとっては命が救われることになります。
これまで苦楽をともにしてきたペットたちのその後を考えたら、これらの方法を取るのが最善と言えるでしょう。
新しい飼い主また、新しい家が見つかってきっと幸せに暮らしていけるはずです。
そのためにも、ペット不可の物件に引っ越すから「ペットを捨てよう」と考えるのだけは絶対にやめてください。
犬は野犬化し、猫は野良猫となり人々の生活を脅かすだけの迷惑な存在になってしまう可能性が高いからです。
また、そういった存在になってしまった犬や猫は保健所に収容される運命をたどる場合がほとんどで、その行く末は皆さん知ってのとおりです。
保健所に収容された犬や猫はわずか1週間ほどの間に処分される運命になります。
飼い主が「いらない」として保健所に持ち込む場合は、即日処分です。
ペット不可物件に引っ越すために手放されたペットは、その後生きていく術を失うと言うことなのです。
ペットがいるのにペット不可物件に引っ越す?
ペットブームも衰えを見せず、そうした世間のニーズにこたえるようにペット可物件は非常に多くなってきています。
ですが不思議なことに、ペットを飼っているのにペット可の物件ではなくペット不可の物件に引っ越しをする人が多いのも現実。
基本的に「ペット不可」となっている物件は、犬や猫だけでなく小鳥やハムスターなどの小動物ですら不可としている事がほとんどなので、一切の生き物が飼えない物件なのだと認識する必要があります。
なぜペットを飼っているのにペット不可の物件を選ぶのか…疑問でなりません。
おそらくは、ペットの事よりも「こんな家に住みたい」「こういう家が理想」という自分の希望や要望のみを重視した部屋選びをした結果なのでしょうが、それまで一緒に暮らして心を癒してくれたペットを排除した考え方には疑問が残りますよね。
できるならペットの気持ちも考え、一緒に暮らして行けることを前提にした部屋選びをしていきたいものですが、どうしてもそれができないと言う場合はせめて里親を見つける、ボランティア団体にお願いする、友人や知人などに代わりに飼ってもらうなどの対策をとって、ペットの命だけは救えるようにしてほしいものです。
筆者宅も引越しを検討しているところですが、鳴き声の大きな小鳥がいるのでペット不可の物件や集合住宅は視野に入れていません。
時間がかかってもペット可の一戸建て…で探し続けていますよ。