引越しのプランの中に、積み切りというものがあります。
あまり聞いた事がないという人も多いこのプラン、それもそのはず、ちょっとした賭け的要素も含んでいる事もあってメジャーではないんですよね。
でも、そんな積み切りプランが向いている人もいるんですよ。
では、積み切りプランの詳細について、紹介してみますね。
目次
積み切りプランってそもそもどんな内容?
引越しの仕方のひとつとして、積み切りプランと呼ばれるものがあります。
これはその名のとおり、トラックに積めるだけ積んで運んでもらうというプランです。
一般的な引越しのプランは、全ての荷物をトラックに積んで運ぶことが前提になっていますが、積み切りプランはそうではなく、積めるだけ…です。
そのため、積み切れない荷物は残したままになってしまうんですよ。
通常、引越しの契約をする際には訪問見積もりをしてもらいますが、その見積もりでトラックのサイズが微妙な線になってしまう事があるんですね。
例えば3tで乗り切るかどうか…4tにした方がいいのか…というような微妙なラインなどです。
そんな時、安全なほうを取って4tにすれば問題なく引越しは行われるはずですが、しかしその反面、引越し費用が大きく跳ね上がってしまうわけです。
客側にしてみれば少しでも安く引越しをしたいと考えていますし、業者側にしてみれば積めなかった時どうすればいいんだ…という事を考えています。
ですから、客側の立場で言えば「安く済む3tで何とかやってよ」ですし、業者側の立場で言えば「4tで問題なく済ませたい」んですよね。
そんな時に提案される事があるのが、積み切りプランです。
4tのほうが問題なく確実に全ての荷物を運べるけど、3tで積み切りプランにすれば安く済む…という形です。
この時ほとんどの業者が「絶対に積めない訳ではない」事も説明してくれます。
そうなんです。
積み切りプランは、絶対に積みきれないとわかりきっている場合に提案される事よりも、微妙なラインで判断に迷うというような場合に選択される事が多いんです。
逆に言えば、積み切りプランで契約したけど実際には積めちゃった、なんて事もあるんです。
こんな風に、ちょっとした賭け的要素があるプランなので、向いている人と向いていない人がはっきりするんですよ。
積み切りプランに向いている人
積み切りプランでの引越しに向いているのは、次のような人です。
自分でも荷物を運べる人
例えば自分の車で小さな荷物なら運べるという人には、積み切りプランは向いています。
たとえ荷物を積み残されても後で自分で運べばいいだけですし、前もって掃除がてら新居へ行く際に運んだっていいわけです。
処分品が多く出る可能性がある人
新居へ持っていくかどうするか悩んでいる荷物があったり、運べないなら捨ててもいいや…といった具合で、処分品が多く出る可能性のある人には、積み切りプランが向いています。
この場合、引越し業者の営業マンも見積もりが難しい面があるので、積み切りプランは双方納得できる落としどころになるわけですね。
大型家具中心に運んでもらいたい人
自分である程度の荷物は運ぶけど大型家具類は無理だからそういうものを中心に運んでほしいという人にも積み切りプランは向いています。
この場合、大きなものをメインに運んでもらいつつ、隙間があれば小さなものも運んでもらえるので、うまくいけば予想以上に楽ができます。
費用を安く抑えたい人
ワンランク上のサイズのトラックを使って費用が上がるより、下のサイズのトラックでつめるだけ積んでもらったほうが費用がぐんと安く抑えられます。
残ったものは自分で運んだり、処分したりすれば良いので、費用を安く抑えたい人にも積み切りプランは有効です。
筆者は以前、大物中心に運んでもらうという形で積み切りプランを利用した事が何度かあります。
ところが実際に引越しをやってみると全部運べてしまった事もありましたし、残された荷物が少なくて後の作業が楽だったという事もあります。
このように、やってみないとわからない部分もある積み切りプランなので、荷物が残ったとしても自分で運べるという人や、どうせ処分するかもしれないし…という人などにはお勧めできますよ。
積み切りプランに向いていない人
積み切りプランでの引越しに向いていないのは次のような人です。
自分で運べない人
車を持っていないなどの理由で、前もって運んでおいたり後で自分で運ぶなどができない人には向きません。
結局別の方法で荷物を運ばなければならなくなるので、かえって出費がふえてしまいます。
遠方へ引越す人
引越し先が遠方の場合、後で残された荷物を運ぶのも困難になります。
それこそ、余分な交通費やガソリン代がかかってしまうので、積み切りプランには向きません。
また、遠方へ引越す人のほとんどが、引越し日を退去日にしている事が多いので、さらに積み切りプランを使うのは難しくなります。
引越し日=退去日の人
積み切りプランで積み残された荷物を全てその日のうちに運び出し、掃除をして鍵を返却…無理ですよね。
せめて最低でも退去日の前日までには全ての荷物が運び出せていなければ間に合いませんので、こうした場合も積み切りプランは向きません。
このような場合は、荷物を残す事ができないので、積み切りプランには向いていません。
積み切りプランはうまく使えばメリット多し
積み切りプランは、上手に利用できさえすれば引越し費用が安く済むなどとてもメリットの多い引っ越しの仕方です。
引越し前後に自分の車で荷物を運んだり、運ぶ物が大きなもの中心だったりする場合は、少しの無駄なく引っ越しをする事ができるので実はとてもお徳なプランだったりするんです。
また、向いていない人に出てくる「引越し日=退去日」というのも、ほんの少しの工夫で引越し日を2~3日前倒しに設定したり、事前に荷物を少しでも運ぶ事ができれば積み切りプランを使う事もできてしまうんですよね。
このように、積み切りプランは上手に使う事ができればとてもお得なので、積み切りプランを使うために工夫してみるというのも引越し費用を安くするためのコツになりそうですよ。