新築マンションに引っ越しをする事になったけれど、決められた引越し業者を使わなければいけないのか、みんな一斉に入居するのに挨拶はしたほうがいいのか…等、疑問点はたくさんありますよね。
新築マンションへの入居が決まった方のために、いろいろな疑問やそれに伴う注意点について、紹介していきますね。
目次
一斉入居って?
新築マンション、特に規模が大きなマンションの場合に見られる入居方法のひとつです。
「この日に引越し作業をして入居するように」と指示されるので、それにあわせてみんなが一斉に引越し作業を行うわけです。
でも、普通に考えたら「みんな一斉にって…大混雑になるのでは?」と不安がよぎりますよね。
筆者は新築の市営住宅に入居したことがありますが、この時は「この日のこの時間はあなた、この日のこの時間はあちらの方…」というように、戸別に細かな指定を受けました。
このように各戸別に日にちと時間を指定されていれば大きなトラブルもなく入居作業が行えますが、一斉入居ともなるとあらゆる面で事前の打ち合わせや調整がなされていなければ難しいものとなりそうです。
そうした心配を解決するために、多くの新築マンションの一斉入居では、幹事会社と呼ばれる企業が引越し作業をはじめ、全戸の入居に関する管理を任され、指示・案内していくことになっています。
一斉入居の疑問と注意点
全戸一斉入居の指定がある新築マンションへの引越しについて、疑問と注意点を紹介していきましょう。
幹事会社の利用は絶対?
新築の大規模マンションでは良く見られる傾向ですが、入居に際して利用する引越し業者の指定、また、引越し日の指定が行われる事があります。
特に、決まった日に全戸一斉に引越しを指示される場合を「一斉入居」と呼んでいます。
この一斉入居の際には幹事会社と呼ばれる指定の引越し業者を紹介されるのですが、これは絶対に使わなければいけない!というものではありません。
あくまでも幹事会社となっている引越し業者の紹介になるので、イヤならほかの引越し業者を利用することも可能です。
ただ、幹事会社以外の業者で引越しをする場合、いろいろな面で不利になる可能性もあるので十分に説明を聞いて理解した上で決定したほうが無難です。
幹事会社を使わなかったらどうなる?
幹事会社を利用しなかった場合、自分で見積もりをしてもらった引越し業者を利用することになりますが、この場合はいくつかの注意点が出てきます。
まず、幹事会社に連絡をして、引越し日時の割り当てをしてもらわなくてはならない点です。
幹事会社がどうしても自分たちの作業を優先的に行おうとするので、あいている時間は限られ、その限られた時間で引越し作業を行わなくてはならなくなります。
当然、限られた時間内でと思えば作業は乱雑になり、家具や荷物の破損等の可能性も出てきます。
また、日時の割り当てをしてもらっていても、ほかの作業がまったくない状態ではないのでエレベーターの奪い合いや養生の問題なども出てくるので、幹事会社以外の引越し業者の利用は、全体的に見るととても不利になりがちです。
また、幹事会社によるほかの引越し作業が予定より遅れていたりすると、いつまでも待たされてしまったり、トラックの待機場所が用意されていなかったりということもあるようです。
とは言え、幹事会社以外の引越し業者を使ったからと言って損をすることは決してありません。
また、他社を排除するような行為も行われることはありませんので、信頼できる引越し業者があるなら、そちらを使うというのも良いでしょう。
一斉入居だと引越し費用はどうなる?
一般的には、引越し費用は時期などによって大きく異なります。
ですが、一斉入居の場合は少し話が違います。
幹事会社については時期や曜日、時間などによる変動を排除した料金で請け負っているのが一般的です。
というのは、料金の違いがクレームとなりやすいからなんですね。
同じ荷物量で同じ階、同じ作業員数なのに費用が違ったら…クレームがついて当然ですよね。
こうしたクレームが、「次回の入居管理をまかせてもらえなくなるのでは?」という幹事会社にとっての不安要素になるので、極端な値引きには応じず、逆に極端な高い料金設定も行わないという方針なのです。
つまり、幹事会社を利用しての引越し費用は、通常の引越し業者との交渉のようなことはできず、決まったルールに基づいて算出された金額で納得するしかないという事になります。
自分で好きな引越し業者を選び、見積もりを取って交渉する場合はいくらでも交渉ができやすくしてもらうことも可能ですが、幹事会社利用ではそれができないんですね。
一斉入居でも引越しの挨拶はするもの?
一斉入居の場合、周囲への引越し挨拶はするべきなのかしないのが普通なのか、悩みますよね。
みんなが一斉に引っ越してきたんだし、全員が「引っ越してきました」なんだから別に挨拶なんてしなくてもいいのでは?…と思うのも無理はありません。
本来、引越し挨拶というのは「新しくここに来た」と言うことを知ってもらい、お世話になる事になるので挨拶して回る…という意味合いがあります。
でも、そういった本来の意味を考えると一斉入居の場合は全員が「新しく引越して来た人」なので、わざわざ挨拶回りなんて必要ないような気がしてしまいますよね。
そのせいか、一斉入居で引っ越してきた人たちの多くは、廊下やエントランスなどで会ったらそこで挨拶し合う…というやり方をしているようです。
ただ、子供がいる家庭や楽器の演奏などで周囲に迷惑をかける可能性があると自覚している場合は、本来の挨拶回りとは違った意味合いで「迷惑をかけることがあるかもしれない」と一言伝えておくだけでも、何かあった際の対応は違うものです。
挨拶なしの人が上階でドカドカ歩き回ってうるさかったら腹も立つけれど、迷惑をかけるかもしれないと一言挨拶に来てくれた人が同じようにドカドカ歩き回ってうるさかったとしても不思議なことに腹も立たない…そんな現実も実際あるわけです。
何もフロア全部に挨拶に回る必要なんてありませんし、大げさな手土産なんて持っていく必要もありません。
気になるなら500円から1,000円程度の消耗品などあまり気を使わせずに済むようなものを挨拶品として持っていくのも良いでしょう。
また、挨拶に回る範囲についても、そんなに広い範囲で考えなくても良く、直接自分が関わりそうなところ…両隣と下階くらいには挨拶に行っておいても決して損はないでしょう。
一斉入居で注意したいこと
一斉入居は、幹事会社が上手に段取りを組んでくれているので、とてもスピーディーに引越し作業が進んでいきます。
あちらこちらに幹事会社の作業員がいるので、人手が足りなくて時間がかかる…なんてことは一切ありません。
ですが、注意しなければならない点もあります。
全戸一斉の入居になるので、荷物が混ざってしまう可能性もあります。
みんな同じダンボールですし、名前が書いてあるわけではないので荷物が一度迷子になったら見つかる可能性が低くなってしまいます。
そのため、幹事会社を利用しての引越しの場合は、ダンボールなど荷物に必ず部屋番号を書いておくようにしてくださいね。
また、荷物の破損のチェックや確認はできるだけ早いうちにやっておきましょう。
迷子になった荷物はないか、破損はなかったか、時間をおかずにこれらはチェックしておかないと、時間が経てば経つほど解決は難しくなってしまいます。