引越しの際の訪問見積もりでは、いったい何するのでしょうか?
荷物の量の確認だけなら電話だってできるのに、どうしていちいち訪問する必要があるのか、訪問して何するのか、まったくわからない!
…そんな素朴な疑問を持った事がある人は多い事でしょう。
今回は、引越しの訪問見積もりで何するのか、どうして訪問するのか等、解説してみましょう。
目次
引越しの訪問見積もりは必要?
引越し業者を選定する際、一括見積もりを利用する人は多いでしょう。
ですが、利用するととたんに引越し業者からの電話が立て続けに鳴って、口々に「訪問見積もり」と言い出します。
この《訪問見積もり》って、いったい何するの?
どんなことするの?
…と思った人も少なくないはずです。
訪問見積もりって?
引越しの訪問見積もりが何する目的のものなのかというと、
- 正確な荷物の量を把握するため
- 契約へと結びつける営業のため
の2種類の目的のためだと言う事ができます。
正確な荷物量の把握
いくら一括見積もりのフォームに荷物のリストを入力しても、必ず入力漏れ、リストにない種類の荷物というのが出てきます。
こうした情報では正確な荷物の量が把握できず、正しく料金を算出する事が不可能となってしまいます。
それによって「話が違う」「詐欺だ」などとクレームになるのを防ぐ意味もあり、訪問見積もりが必要となるのです。
荷物の量の把握次第では、トラックのサイズから作業員の人数まで違いが出てきますので、正確な荷物量の把握は、引越しにおいて非常に重要なポイントとなるのです。
契約へと結びつける営業
電話だけではいくら契約を勧めてもOKと言う人はあまりいません。
よほど急いでいる場合や、どこに聞いても予約が取れない場合など出ない限り、ほとんどの人はそれだけでうんとは言わないでしょう。
そのため、訪問見積もりという口実を使って、対面式の営業を展開するのです。
訪問見積もりを受けるのは昼間が多いので、対応するのは多くの場合女性です。
男性客よりも営業トークで説得しやすいと言うこともあり、各業者とも必死です。
女性客は値下げ交渉もあまり上手でない人が多い事もあり、訪問見積もりは引越し業者にとっては非常に重要な営業手段となっているのです。
両者にとって訪問見積もりは必要
こうして見てみると、客側にとっては正確な料金が算出される事・値下げ交渉が可能になる事などから、訪問見積もりは決して不要なものではない事がわかります。
一方の引越し業者側にとっても、契約に結びつけるチャンスが大幅に拡大するので、やはり訪問見積もりは必要なものとなっているようです。
訪問見積もりの手順と流れ
引越しの訪問見積もりでは、どんなことをするのか、ちょっと不安になる人もいますよね。
では、その手順と流れを追って見ていきますね。
荷物量の確認
まずは荷物の量の確認を行うために、全室を見て回ります。
- 部屋の広さ
- 家具類の数や量、大きさ
- 押入れ、クローゼットの中など収納スペース内の荷物量
これらの確認を行い、チェックして記入しながら回ります。
収納スペースの内部まで見られる事に抵抗がある人も多いのですが、「荷物の量の確認」だけなので、ジロジロ見ることはまずありません。
筆者の経験では、それこそ「目を通す」程度の見方だったので、不安に思う必要はあまりないと考えます。
ただ、それでも「どこまで見るの?」と不安に思う場合は、事前に見られたくないものはできるだけ布などで覆っておいて、中身が見えないようにしておけば大丈夫です。
引越し先の情報確認
荷物の量の確認が済んだら、次は転居先の住所等の確認を行います。
業者によってはタブレット端末などを用いてグーグルマップを表示し、転居先の概観を見ながら「これで間違いないか」等の最終確認を行います。
転居先の確認が取れると、そこまでの距離・道幅等の確認を行います。
引越し料金の概算を提示
荷物の量、転居先までの距離や道幅などを総合的に判断した結果の概算料金が提示されます。
この時点では、値引きも何もされていないので、相当高額となっている場合がほとんどです。
希望料金などを聴取
概算料金を提示すると、ほとんどの人は「それじゃ無理」と言う表情になるようです。
もちろんこれも業者側は想定済みの流れなので驚きもしません。
その上で「どのくらいの料金が希望なのか」を聞き取りに入ります。
10万円かかるところを2万円が希望…と言えばおそらく営業せずに「無理」と一言残して帰るでしょう。
ですが、たとえばこれが5万円などと提示した場合、いろいろな手を使って値下げ交渉に応じる姿勢を見せ始めます。
日程などの希望聴取
希望価格が判明したら、それに見合うようさまざまな方法で値下げを開始します。
まずは「曜日」「時間」など値下げにつなげやすい部分からいろいろ聴取されます。
平日はやすくなるがどうか?
時間の指定がなければ安くなるがどうか?…などです。
営業所に許可を得る
さまざまな値下げ条件をそろえてある程度希望料金に近づいたところで、営業所に連絡をして上司に許可を得るようです。
また、この際トラックの確保ができるかどうかの確認等も行います。
許可が下りると契約交渉
営業所の許可がおり、トラックの確保もできることが判明すると、それで契約へとつなげます。
ほとんどの場合ここまでしてもらえると契約成立となります。
日程の確認、当日の作業内容の確認等を行い、契約書にサインします。
ダンボール搬入
契約が成立すると、ダンボールが必要かどうかを聞かれます。
必要な場合、荷物の量が把握できているので見合った量のダンボールやガムテープ等の梱包資材を無料で置いて行ってくれます。
あまった場合は当日に引き取ってくれるので心配はいりません。
どうでしょうか。
引越しの訪問見積もりですること、流れはだいたいこのようになっています。
業者によっては順番が異なる場合もありますが、ほぼこの流れで間違いないでしょう。