引越し後の挨拶をしないという人がとても増えています。
特に都会においては近隣住民とのかかわりの希薄化がクローズアップされており、隣に誰が住んでいるかも知らない…といった現状があります。
挨拶はしない・されない、といった関係が当たり前になっている今、自分が引越しをした際の挨拶もしなくていいのか、一抹の不安があるでしょう。
そこで今回は、引越し後に挨拶をしないことによるデメリットに焦点を当ててみたいと思います。
目次
引越し後に挨拶をしないデメリット
以前なら、引越し後に挨拶をするのは当たり前の事でしたが、今は挨拶をしないのが当たり前になりつつあります。
筆者も何度も引越しは経験しており、筆者自身はいつも必ず挨拶には回っていますが、後から引っ越してきた人が挨拶に来る事は全くありませんでした。
引越し後の挨拶は法律で定められているわけではないので、その人その人のモラルやマナーと言う部分にゆだねられていますが、地域という集団で生活して行く以上、全く無視できるものではありません。
そんな引越し後の挨拶をしなかった場合、得られるメリットはおそらく「無駄な出費が抑えられる」という点のみでしょう。
では、逆に引越し後の挨拶をしなかった場合のデメリットはどうでしょうか。
メリットとは異なり、実は多くの、そして大きなデメリットが存在しているんですよ。
孤立する可能性
地域によっては人と人とのつながりを重視するところや、部落的で濃密なつながりを重視するところもあります。
そういった地域に引っ越していながら引越し後の挨拶をしなかった場合、間違いなく孤立することになります。
引越し直後から「あそこの人は引っ越してきても挨拶もしないのよ」と噂になり、陰口をたたかれるようになり、時間の経過とともにそれはあからさまになっていきます。
こうした地域への引越しをした場合は、一戸建てでもマンション・アパートでも関係なく、挨拶に回ることをお勧めします。
場合によっては、挨拶に回っていてもそういった目に遭う事もあるので、《運》もあるのかもしれませんが、筋を通しておきさえすれば何も言われる必要はないので堂々としていられるでしょう。
また、そういった地域でないところへ引っ越した場合でも、どこの人がどこの人とつながっているか…なんてわからないものです。
どこでどう悪口を言われるかもわからない時代ですから、あまり近所づきあいなどのなさそうな地域であったとしても、引越し後の挨拶は軽視しないほうが無難です。
いじめ
孤立と似ていますが、近所中からいじめにあう可能性があります。
無視に始まり、聞こえるように悪口、しまいにはごみを投げ入れられるなどさまざまな嫌がらせが考えられます。
これは実際に筆者が経験してきた事ですが、無視→聞こえよがしの悪口→ごみの投げ入れ→言いがかりをつけてくる→大家に「出て行かせろ」と迫るなど、追い出しにかかる仕切り屋の老婆がいました。
筆者は確実に挨拶に回ってはいましたが、そこが部落だったので都会から来た人間は気に入らないと言うことだったようです。
子供が仲間はずれ
引越し後の挨拶をしない事で、子供が仲間はずれにされる事もあります。
子供同士がどうこう…ではなく、親が「あそこの家は挨拶もしないから、あの家の子と遊んじゃいけません」などと言うことが少なくありません。
近所で子供がワイワイ遊んでいても、自分の子だけ仲間に入れない…ということも珍しくないんですよ。
情報が入ってこない
地域の情報が入ってこない場合があります。
自治会に入会すれば良いのですが、おそらく引越し後の挨拶にも回らないというような意識を持った人の場合、自治会への入会も面倒だと感じるのではないでしょうか。
自治会に入会せずに過ごしていると、地域でお祭りがある事や何かの行事が行われる事も、全くわからないままになります。
災害時にも困る
災害時には、地域ごとに支援物資が配られるというような事もあるので、そういった際に無視されてしまう可能性があります。
また、いなくても気づいてもらえない、安否がわからなくても誰も気にしてくれないなども考えられます。
引越し後の挨拶をしない場合、こうしたデメリットが考えられ、メリットと比べて大きな負担となりそうですよね。
一戸建てより集合住宅のほうがまだ気楽?
引越し後の挨拶の有無は、一戸建てとマンション・アパートのような集合住宅とでは少し違ってきます。
一戸建ての場合は持ち家であることが多く、そういった地域にポツンとある賃貸一戸建ての場合、部落的な扱いに悩む事が少なくありません。
一戸建て=そこに根を張って暮らすという面が強いので、気に入らない人間が入ってくればどんな手を使ってでも追い出そうという意識が働くようです。
当然、引越し後の挨拶なしという新参者が来れば、異物が混入でもしたかのように違和感を覚え、排除しようとするのでしょう。
とは言え、もちろん気に入られれば何の問題もなく過ごせるので、気に入られるように振舞えば大丈夫です。
マンション・アパートなどの集合住宅の場合は、一戸建てと比べて人間関係が希薄な部分があります。
家族構成にもよりますが、単身者の場合は「隣にどんな人が住んでいるかも知らない」事が多く、家族連れの場合は同じような年代の子供がいる家庭同士で強く結びつきます。
この、同じような年代の子供がいる家庭同士のつながり…というのがネックで、引越し後の挨拶なしは、こうした人たちから無視される要因にもなりかねません。
それでも一戸建てと比べたら無視・仲間はずれもそれほど深刻にはならず、比較的気にせず過ごせるレベルであることが多いです。
というのは、集合住宅…特にマンションの場合は世帯数が多いので、近隣とのかかわりが希薄であってもそれほど気にならずにやり過ごせてしまうんですよね。
どちらかというと世帯数の少ないアパートのほうが、気になって過ごしにくいと言えそうです。
筆者個人的には、一戸建て>アパート>マンションといった順序で神経を使いました。
挨拶なしで得られる物はない
引越し後の挨拶なし…今はこれも普通と言われるようになってきている時代ですが、実際、挨拶なしで得られるものは何一つないと言うことがおわかりでしょうか。
いえ、挨拶なしで何かを得ようとしてはいないのですが、挨拶をしなかったために失われる物が多いと言う結果になるんですよね。
筆者のように、毎回自分では挨拶に行っていても、自分が挨拶に来られる事はない…という人もいると思います。
そうなると「じゃあ、自分も行かなくていいや」と思ってしまいますよね。
筆者も毎回そう思います。
でも、実際に引越しをするとやはり挨拶なしはちょっと常識的にどうなの?
これからここで地域の住民として生活していくのに?
…と思ってしまうわけなんです。
きっと何もおかしいことはないんです。
それが常識と言うやつなんだと思いますよ。