自分で頼むと料金は安い?引越しの際のハウスクリーニングを解説!

退去の際のハウスクリーニングを不動産会社を通さないで自分で業者に依頼する事は可能なのか、その場合は安く済むのか等、敷金を少しでも多く返してもらうために色々考えてしまいますよね。

そこで、退去時のハウスクリーニングについて、色々解説してみます。

引越しの時のハウスクリーニングは必須?

引越しの際のハウスクリーニングは、入居時にハウスクリーニングがされていない「現状のまま入居」という条件だった場合を除き、ほぼ確実に必要になります。

もちろん、日常的な清掃をしっかりと行っていても、退去時にしっかりと清掃を行っていても、ハウスクリーニングは行われます。

そして、それを拒否させないために敷金が最初に徴収されているんですよね。

 

不動産屋?自分で依頼?

ハウスクリーニングでは通常よりも少し専門的な清掃が行われるのが一般的ですが、実は中にはハウスクリーニングとは言っても名ばかりで、質が伴っていないというものも少なくありません。

実際、筆者の入居したマンションの部屋は棚の中がゴキブリの糞・埃だらけでしたし、トイレも便器の外側に黄色いシミがこびりついたまま、お風呂も黒カビが隙間にびっしり…という汚い状況でありながら「クリーニング済み」の紙はしっかり置いてありました。

こうした事を考えると、《ハウスクリーニング代は徴収されているのに、実際にはハウスクリーニングなんてしていないんじゃないか?》という疑念を抱くようになるものです。

また、不動産屋がハウスクリーニングの業者を頼むと、やたら値段が高いように思うのも気のせいではないように思えてなりません。

退去の際のハウスクリーニングは、契約書の内容によっては自分で業者を頼む事も可能です。

契約書の中で「業者は管理会社が依頼するが費用は入居者負担」のようになっていたり、敷引きとなっている場合には自分で頼む事はできません。

ですが、単に「入居者負担でハウスクリーニングを実施する事」といった文言となっている場合は、自分で業者に依頼する事ができるんですよ。

実際、筆者は4LDKの一戸建てから退去する際、自分で業者を探して依頼したので4万円弱で済みました。

本来のやり方のとおり不動産屋が業者に依頼していたら10万円はかかっていたはずです。

もちろんこれはたまたま近くに安い業者が板から出来た事ですが、場合によっては不動産屋が依頼する業者の方が安く出来る事もあります。

ただ、このやり方の何がおすすめかというと、「本当に支払った料金分のクリーニングが確実に行われているのか」が把握できる点です。

高いお金を支払っているのに実はちゃんとしたハウスクリーニングなんてされていなかった…なんて、許せませんからね。

 

クロスなどの張り替えはどうする?

引越し時のハウスクリーニングで行われる内容は、清掃です。

ですので、クロスやふすま、畳、障子などの張り替えやフローリングの修理などは原状回復という範囲に入ってきます。

賃貸住宅の場合、原状回復という義務が入居者には課されており、必要に応じて原状回復措置をとらなければなりません。

例えばタバコのヤニで壁紙が黄ばんでしまった場合などは、クロス張り替えが行われる可能性が非常に高いです。

これは、タバコのヤニで壁紙が黄ばんだ・ニオイがついたという状態が「一般的な生活」によって起こったものとはいえないためで、そうならないための努力が不足したと判断されるからです。

同じように、こうした理由でふすまや障子が黄ばんだりした場合も同様の扱いになります。

また、ふすまや障子、壁紙が故意または過失によって破損・汚損した場合…例えば子供がマジックで落書きをした場合や酔っ払って暴れて穴を開けた場合などは、張り替えなくてはなりません。

ただ、ふすまや障子の張り替えは素人には難しいものですし、管理会社によっては自分で張り替えたものは駄目とする事もあります。

筆者も「自分で穴を開けてしまった障子のみ張り替え」をした事がありますが、却下されました。

この物件はたたみもふすまも障子も現状のままという条件で入居したので、退去の際に張り替える義務はありませんでした。

ですので、せめて破ってしまったところだけはと張り替えましたが、却下され全部の障子の張り替え費用が取られました。

これは納得の出来ない部分でした。

畳の張り替えを自分で依頼した事はありませんが、一般的な相場は畳1枚につき5,000円前後と言われています。

ランク的にはピンからキリまであるので一概には言えませんが、およそ5,000円前後と考えて良さそうです。

また、地域のシルバー人材センターなどに問い合わせて見ると、安くやってもらえる可能性が高いです。

こうしたところでは1枚3,000円前後の場合もありますので、自分で依頼するならそういったところが狙い目で、畳以外にもふすま、障子も依頼できますよ。

クロスの張り替えは、自分でやるのはさすがに無理なので専門業者に依頼しなければなりません。

6畳程度の広さでおよそ6万円前後というのが相場だと言われています。

ですが、技術的に素人には厳しいはずですので不動産屋が依頼する業者で納得するか、自分で業者を探します。

これを専門業者に自分で依頼する場合、1平米いくらなのかをしっかり聞いて検討してくださいね。

今は800円くらいからやってくれる業者がたくさんいますので、不当に高い請求をされないよう注意しましょう。

また、クロスの張り替えはとても大掛かりな作業になるので、不動産屋に「自分で業者を依頼しても良いか」を事前に確認しておいたほうが良いでしょう。

 

フローリングの張り替え

フローリングの張り替えは、よほどひどい状態になっていない限りあまり発生しないです。

例えば重量物を落下させて穴を開けたり凹みが出来てしまった場合はほぼ確実に張り替えが必要になります。

フローリングの木目は、5~6センチ幅の木が並べてあるように見えますが、実はその幅の木が3~5枚程度くっついた状態で1枚の床材になっています。

ですから、ほんのわずかな破損だったとしても、その部分につながった床材全てが張り替えられるので、非常に無駄が出やすい修繕となります。

また、材質によっても値段はまちまちで、良いものを使えば当然費用も高くなりますし、それなりのものを使えば費用もそれなりで、いずれの場合も6畳程度の広さで10万円前後はかかると見ておきましょう。

ただ、賃貸住宅の場合は自分の予算に合わせて勝手に質を変更してしまうわけにいきませんので、やはり不動産屋の依頼する業者で納得するしかなさそうです。