騒音などの住環境のほか、家賃が高いなどさまざまな問題で引越しを考えていながらもやっぱり悩む…よくある事です。
引越しをする事で得られるメリットもあるけれど、デメリットだってあるはず。
そんな事言ってたら何もできないのもわかっているけど、勇気がなくて一歩が踏み出せない…。
そんな人の助けになりそうな引越しの実例を紹介してみますね。
目次
引越しの理由が経済的な事の場合
引越しを考える理由がたとえば家賃だった場合、今より安い所に引っ越すべきか悩むのが普通です。
子供が進学して学費がかかるようになった・仕送りしなくちゃいけなくなった・収入が減ったから…など、いろいろな事情があると思いますが、《出費は増えたのに収入が増えない》のであればどこかを削って節約していかなくてはなりませんよね。
家賃は毎月の生活費の中で最も高額な出費です。
電気代、ガス代、食費などよりもはるかに高額でとても負担の大きいものです。
また、電気代やガス代などはいくら節約したところでその金額は微々たる物…。
あまり大きな効果が得られないのも現実です。
となると、やはり家賃に目をつけるのも無理はありません。
たとえば家賃が今より1万円安くなったら、年間にして12万円の節約です。
通常の賃貸物件は2年契約なので単純計算でも24万円の節約が可能になります。
こう考えるととても大きいように思えませんか?
でも、ここで引越し代も考慮してみると少し話は違ってきます。
新しい部屋の契約には数十万円という単位のお金が必要になります。
仮に先ほど計算して浮いた24万円を使うとしたら、家賃は4万円以下である必要が出てきます。
敷金、礼金、仲介手数料、前家賃で、5か月分は必要ですよね。
そして引越し代と鍵交換、火災保険です。
24万円では到底足りませんね。
もっとも長く暮らせばその分は相殺されていきますが、ずっと先のことはわかりませんよね。
引越しの理由が住環境の場合
引越しを考える理由が騒音や人間関係などの住環境だった場合は、迷うもののやはり引っ越したいという気持ちが強い事でしょう。
ただ、その部屋に入居する時に、今のように騒音で悩む事が予測できたのか、人間関係で悩む事が予測できたのか…を思い出してみると、どれも予測はできなかったはずです。
という事は、引越しをしたとしてもまた同じ事で悩む可能性は捨てきれないんですよね。
もちろん、そうした悩みから解消される可能性も十分にあります。
引越した先はとても住環境がいいかもしれません。
でも、どちらにしても《引越してみないとわからない》わけですよね。
住環境が原因で引越しをする場合、今直面している悩みからは確実に解放されますが、その先の事はわからないという一面も持っているので慎重になってしまいますよね。
引越しのメリット
色々な事情がありますが、引越しをする事で得られるメリットはいくつもあります。
家賃が下がる
今より家賃の安い所に引越す事で、毎月固定的に出て行くお金を節約する事ができます。
生活費の中で最も大きな出費となる家賃を抑える事で、確実に経済的な効果が見込めます。
住環境改善
今抱えている騒音、住民間のトラブルなどから解放されます。
また、古い部屋から新しい部屋に移るなどで快適な暮らしを手に入れる事も可能です。
気分がリフレッシュ
色々な悩みの根源となっていた部屋から引越す事で、気分がリフレッシュされストレスが解消されます。
新しい出会い
新しく色々な人と出会えるチャンスです。
気の合う友達が今までいなかった人も、引越した先で見つかる可能性がありますよね。
このように、引越しをする事で今の不満な環境から脱出する事ができる可能性は高いんですよ。
引越しのデメリット
もちろん、メリットばかりではなくデメリットだって存在しています。
お金がかかる
新しい部屋の契約資金、引越し費用がかかります。
一般的な相場から見ても、数十万円…単身者の場合で30万円前後、家族の場合で50万円前後はかかります。
また、意外な盲点ですが交通費も忘れずに考慮しましょう。
通勤の交通費は会社から支給される事が多いので問題ありませんが、子供の通学交通費は実費でかかります。
高校生以上の子供がいる場合は通学のための交通費なども考慮しておきたいですよね。
住環境が同じ場合も
せっかく引越しをして最悪な住環境から解放されたと思っても、引越した先がまた同じような環境だった…という可能性もゼロではありません。
入居前に周囲にどういった人が住んでいるのか知るすべはありませんので、こうした事が起こりえます。
住んでみないとわからない…という、賃貸の最大のデメリットです。
友人・知人との別れ
仲良くしていた友達との別れがあります。
中にはこれがイヤだから住環境は我慢して、引越すのはやめる…という人もいます。
新しいところで馴染めない場合もあるので、思いとどまってしまうのでしょう。
また、子供がいる場合は子供も転校・友達との別れを経験しなくてはなりません。
通勤・通学の足
引越す場所によっては通勤・通学に不便になる場合もあります。
近くなるように考慮して引越し先を探せば問題はありません。
めんどくさい
引越しの準備や片付け、色々な手続き関係…考えただけでもめんどくさいですよね。
この引越しのめんどくささを考えると、引越しなんてやめる!という人もいるんですよ。
自分にとってどちらがメリットになるか
引越しはかなりお金がかかる事ですしとても大きなイベントになりますので、そう簡単に、しょっちゅうできるものではありません。
ですが、それでも引越しを決意するほど色々な問題に悩まされる事もありますよね。
特に、騒音や人間関係など「快適に暮らす」事が阻害されている場合はストレスを抱える事になり、自宅が体も心も休まらない場所になってしまうでしょう。
実は筆者はそうした問題に悩まされる事が多く、そのつど引越しを繰り返してきました。
前回など尋常ではないレベルの騒音に悩まされただけでなく、隣室の住人の某宗教団体への強引な勧誘活動によって一時《軟禁状態》となった事がありました。
また、動物飼育禁止だというのに飼っているなど違反行為もひどく、さまざまな面で悩まされたため契約期間満了を待たずに引越したわけです。
結果的にどうなったかと言うと、多少の改善は見られた…という感じでしょうか。
一戸建てに引越したのですが、違った種類の騒音はかなりひどいです。
また、庭の手入れも大変ですし子供も転校となりました。
ですが、車好きな筆者にとって集合住宅の駐車場は子供の遊び場になるという状況がとてつもなくイヤだったので、そこは大いに改善され、今はとても満足できているんですよね。
結局、引越しをする事で改善されるものと改善されないもの(また同じ事になる可能性のあるもの)があり、それをどう見極めるかが大きなポイントといえるでしょう。
例えば経済的な面で家賃を下げる事が目的なら、引越しは大きな効果をもたらします。
ただし、そのために引越し代がかかるので、家賃を大幅に下げるか引越した先で長く暮らすか…という選択になる可能性はあります。
逆に騒音などの問題で引越す場合は、引越し先が良い環境だとは限らないのでリスクもあるという事を理解しておく必要があります。
特に騒音は、どこでも必ずあります。
《生活音》と主張する人も多いですが、どこまでが生活音でどこからが騒音なのか…人によって違いますよね。
自分にとって何は我慢できて何は我慢できないのか、何を優先するのか、よく検討した上で引越しをするかしないか決定するのが良いでしょう。