引越し時、神棚も一緒に引っ越さなきゃならないけど、そのお作法は?
何か間違ったことをして祟られるなんて怖いから、正しいお作法を知っておきたいですよね。
ここでは、神棚の引越し手順や梱包方法などについて、紹介していきますね。
神棚の引越し手順
神棚は次のような手順で引っ越すのが正しいとされています。
- 神棚の中にあるお神札(お札)を白い布または白い紙に包み、引越し直前に神棚の中に戻しておきます。前日か、荷物を運び込む前が最適です。
- 今までの部屋から荷物を運び出し終わったら、一番最後に神棚を運び出します。
- 新居に到着したら、まず一番最初に神棚を運び込みます。
- お神札を包んだ白い布または白い紙を外して元に戻します。
流れを簡単に説明するとこのような感じになります。
お札を神棚から取り出す前に、神主さんに来てもらって精抜きをするというやり方もあり、この場合は新居に到着したらやはり神主さんに来てもらって精入れをするという流れになるようです。
ただ、最近はこの部分を省略したやり方をする人も多く、その人次第ということのようです。
また、神棚にはおまつりする方角というものがあります。
基本的には《南向き」《東向き》《東南向き》が神棚をおまつりするのに適した方角です。
これを間違えたら絶対にだめ、不幸になる、というものではありませんが、可能な限りその方角でおまつりするのが良いとされています。
ところで、家を新築などした場合や建て替えなどで一時的に仮住まいをしなければならない場合はどうするのか…?
疑問ですよね。
基本的には、仮住まいの場合も同様の手順で引っ越すのが良いと言われています。
仮住まいの期間がどれくらいなのかにもよりますが、新築や建て替えの場合は数ヶ月という単位になりがちですので、その間ずっと神様がいない、というのもなんだか落ち着かないですよね?
ですので、仮住まいであっても通常の引越し同様の手順で神様も一緒にお引越しをするというのが良いでしょう。
また、新築された自宅に引っ越す際には、神棚も新しいものにするというのが一般的ですので、マイホームへのお引越しの時に神様のお部屋も新築にしてあげましょう。
神棚の梱包
神棚を梱包する前には、必ず精抜きを行い、お神札を白い布、白い紙で包むようにしてください。
新居へ運ぶ際は、荷物と一緒にするのではなく、自分の手で運ぶようにするのが良いでしょう。
神棚は、外せる飾りは外し、丁寧にエアパッキンや新聞紙などで包みます。
取り外すのが困難なものや簡単に外れないものは無理に外しません。
全体をエアパッキンで包み保護しましょう。
神棚専用のダンボールを用意し、神棚のほか、装飾品などを一緒に入れます。
新聞紙やエアパッキンで隙間を埋め、動かないように固定します。
引越し業者に依頼した場合は、神棚専用の梱包材で保護してくれる場合と、一般的な家具同様の扱いをする場合があります。
業者によって対応が違いますので、見積もり時に確認しておくと良いでしょう。
基本的には、精抜きした神棚は通常の家具と同じになります。
神様は神棚にいないという状態です。
ですので、通常の家具同様の扱いとなっても特に問題はないんですよ。
でもやっぱり何となく普通の家具と同じ扱いはちょっと…という場合は、神棚を特別なものとして扱ってくれる業者に依頼するのが良いでしょう。
もっともおすすめなのは、引越し業者ではなく仏壇や神棚の取り扱いの専門業者に依頼することです。
とは言え、神棚引越し専門の業者はあまりお目にかかることが多くありません。
そんなときは仏壇仏具展などに相談すると、予想以上にすんなりと見つかる可能性があります。
また、神棚の引越し費用については、とても神経を使うものであり繊細な作業が要求されるため、近距離で安くても3万円前後から、というのが相場のようです。
もちろん業者によって料金は異なるので、もっと高いところも安いところもあります。
たとえば大阪方面には、一般の運送会社でありながら仏壇や神棚の引越しも手がけているところがありますが、そこは近距離なら1.5万円程度から引き受けてくれるようです。
料金は安いものの、ほかの荷物との混載はせず、仏壇・神棚のみをしっかりと安全に運んでくれるサービスを提供しています。
また、宗派や曜日などによる料金の変動もなく、仏具を一緒に運んでもらっても追加料金も発生しないなど、顧客目線でサービスを展開しています。
また、仏壇・神棚などの引越しには作業員が1名で当たり、1名ならトラックへの同乗も可能としています。
引越し予定日に自宅へ出向き、神棚を積み込んだ後、そのまま新居へ直行するので即日、到着できます。
もちろん、梱包等もやってくれますので安心です。
筆者が子供のころ、筆者の家には某宗教の神様なるものがありました。
ちょっとでも動かすときにはご本尊様を手袋をしてさわり、白い布で包み、その際には「しきみ」という葉っぱを口にくわえて息を吹きかけぬように…といったやり方をしていたのを覚えています。
神棚のそれと宗教のそれが同じかどうかはわかりませんが、それくらい神経を使わなくてはならないものだったんだという記憶だけが残っています。
神棚の処分
神棚の処分方法はいくつかあります。
神社へ持ち込む
神社へ持ち込んで供養してもらいます。
ご祈祷料が5,000円前後かかります。
仏壇仏具店に持ち込む
仏壇仏具店に処分してもらいたい旨を伝え、持ち込みます。
新築と同時に新しいものに買い換える場合などはこの方法が最適です。
神棚は仏壇と同じく、粗大ごみや可燃ごみとして捨てるわけには行かないものですよね。
物理的には可能かもしれませんが、気持ちがちょっと…ですよね。
ですので、可能なら神社へ持っていき、適切に処分してもらうのが良いですよ。