引越しによる犬や猫へのストレスの影響は?正しい対処法を解説!

犬や猫を連れての引越しでは、人間だけでなく犬・猫のストレスも考えてあげる必要があります。

とは言え、言葉を話せないペットのストレス…どこまで人間が理解してあげられるかが重要となりますが、こうしたペットの引越しに伴うストレスを1日も早く解決するために必要なポイントを解説していきますね。

引越しはペットにもストレスとなる

人間だって大きなストレスになる引越し。

当然、事情もわからないペットにはもっと大きなストレスになっているはずです。

なぜ住み慣れた家を離れなくてはいけないのか、どうして知らないところへ連れて行かれるのか…不安で落ち着かない状態になってしまうことでしょう。

そんな人間もペットもストレスを抱えやすい引越しという状況の中、忙しいからといってペットを気遣う事もなくバタバタとあわただしい中に置き去りにしていると、次第にストレスが大きくなったペットは異常な行動をするようになってきます。

引越しに伴って現れる犬のストレスの代表的な症状としては、

  • 吠える、鼻鳴き
  • 掘る、ひっかき回る
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 尻尾や足を噛む自傷行動
  • あくび
  • ストレスによる膀胱炎からくる血尿
  • 異物を食べる

などがあります。

この中の血尿に関しては、ストレスによって膀胱炎を発症し、血尿となって現れている場合を指していますが、中には病的な理由による血尿の場合もありますので、あまりにも続く場合は病院を受診したほうが良いでしょう。

また、猫のストレスの代表的な症状としては、

  • 食欲不振
  • 粗相(おしっこの失敗)
  • 鳴きやまない
  • 威嚇
  • やたら鳴く

などがあります。

中でも粗相は、トイレトレーニングが無駄になってしまった感を感じやすい症状ですが、実は色々な意味が込められているんですよ。

基本的に猫はトイレの場所が変わるとそれを不服として故意に粗相をすることがあります。

また、安心できる場所ではないと感じると、故意に粗相をして縄張りの主張をするのです。

ですから、トイレの失敗をするようになったら、相当のストレスになっていると理解してあげてください。

犬も猫も引越しによって環境の変化が起こるとソワソワ落ち着かなくなり、餌を食べないなど普段と違う様子が見られるようになり、ストレス状態に陥っていることがわかります。

このように、人間の都合で慣れないところへ移り住む事は、犬や猫などのペットにとってとても大きなストレスになっているのです。

 

ペットのストレスにどう向き合うか

引越しに伴って犬や猫などのペットが大きなストレスを受けてしまっている時、私たち人間はどう向き合っていくべきなのでしょうか。

もし、自分の子供が環境の変化に敏感になり泣いていたらどうしますか?

やさしく抱っこして、落ち着くまでそばにいてあげるなどしますよね。

同じように、ペットの不安もこうして取り除いてあげる必要があります。

可能な限りそばにいてあげるようにしたり、いきなりお留守番はさせないなどの配慮が必要です。

引越しをしたばかりであれこれ買い出しに行かなくてはならない…そんな気持ちもよくわかります。

でも、出来ることなら一緒に連れて行ってあげたり、誰かペットと一緒に留守番してあげるというのも重要です。

筆者もよくやりますが、買い物自体には自分ひとりで行き、帰ってきた時の荷物の運び入れだけ家族に手伝ってもらっています。

こうするとペットは「置き去りにされた」とは感じないので安心できるようです。

そういえば以前、筆者の下階に犬を連れた人が引っ越してきたのですが、初日から飼い主が深夜まで留守にするなどしていたせいか、夕方から深夜までその犬が吠え続けていた…という事がありました。

あっちの部屋へ走って行き吠えまくり、こっちの部屋へきて吠えまくり…延々と続きました。

比較的大きなマンションだったのですが、泣き声が響き渡っていましたので、周囲には相当な迷惑だったのではないでしょうか。

人間だけでなく犬・猫などのペットも環境の変化は不安に感じています。

見知らぬ家、見知らぬ景色、そしてそこにいきなり一人にされたらペットでなくても不安になります。

せっかくのトイレトレーニングも1からやり直し…そんなことも珍しくありません。

犬や猫などのペットを、家族の一員として考えているなら、引越し後は可能なら数日間の間はそばにいて、安心できるようにしてあげることです。

お留守番も少しずつ、10分程度から始めて30分、1時間と徐々に長くしていく方法で慣らすのが良いでしょう。

筆者のペットのインコも、引越し後1週間経ったところで、物音に驚いて逃げてしまった事があります。

それまでの間も何か落ち着かず、かごの中で動き回っていましたが、これもストレスだったのかもしれません。

でもそれに気づいてあげることができず、引越し後の自分の忙しさばかりを考えていた結果でした。

犬も猫も、そして他のペット全般にも言えることですが、ペットが安心できるのは飼い主が落ち着いていられる環境だと認識できる事なんです。

飼い主が落ち着かずソワソワと忙しくしていると、ペットにもそれは伝わり、決して安心して暮らすことなどできません。

引越し後で忙しくても、ペットの気持ちをもう少し理解してあげるようにすれば、あらゆるストレス症状は解消していくのではないでしょうか。