引越ししたい病と呼ばれる症状を発症している人たちがいます。
引越しをしたばかりなのにまた引越しがしたくなる、そしてそれを繰り返してしまうというのが主な症状のようです。
なぜ引越しを繰り返してしまうのか、なぜ一箇所に落ち着いていられないのか、そしてそれはそのままで良いものなのか…考えてみます。
引越ししたい病ってなに?
引越ししたい病とは、その名のとおり、何らかの原因によっていくら引越しをしてもまた引越ししたくなってしまうもので、精神的なことが原因となっている場合が多くあります。
決して命にかかわる大病というわけではなく医学的に病気として認められているものでもありません。
世間一般で「引越ししたい病」として病気のように扱われているだけで、影響があるとしたら経済面、そして家族の通勤・通学などいろいろな勝手くらいなので社会的に問題となることはありません。
ただ、子供が学生の場合は転校や通学経路の変更などで大変な思いを強いられますし、会社勤めの人にとっても通勤経路の変更、通勤時間の変化などで苦労を強いられます。
どんな心理なのか
引越ししたい病になるその心理・理由にはどのようなものがあるでしょうか。
周囲の人間関係
周囲の人たちとのかかわりが原因となっているケースです。
もっとわかりやすく言えば、仲間はずれ・いじめ・嫌がらせなどでしょう。
地域によっては新しく来た人にはわからない暗黙のルールのようなものが存在している場合があり、そのルールを知らないばかりにちょっと外れたことをすればすぐにいじめの対象となってしまう…何てことも珍しくありません。
また、場合によってはエスカレートして「排除しよう」のような動きを見せる人たちがいるのも現実です。
不衛生な環境
ゴキブリが出るから引越したい。
こんな理由を挙げる人がどれだけ多い事でしょう。
ゴキブリは、はっきり言ってどこへ引越しても必ず出るといって過言ではありません。
極寒の地にでも行かない限り、ゴキブリとの対面を100%避けることは無理です。
また、引越した先でも必ず出ますので、こうした理由で引越しを繰り返していたのでは経済的に破綻してしまいそうですよ。
ゴキブリへの対策は、「出たからもうイヤ、引越す」ではなく、《出ないようにする》事がとても重要です。
生活環境の見直しを行うことで出没を限りなくゼロに近づけることはできますので、そうした対策を採ることも視野に入れて見ましょう。
住環境
集合住宅ではよく見られますが、ゴミ出しのルールが守られていなかったり、共用部分を占拠する人がいたりと、住環境が悪い場合です。
自分はルールをしっかり守っているのに周囲は違う、そしてお咎めもなし、という状況が不満を生み、引越したくなっているようです。
ルールを守らない住民が多くいるというようなところは、治安の悪化にもつながっていきますので、引越しをするのが良いでしょう。
部屋が汚れてきた
掃除はしているけれど、知らぬ間にカビが生えていたり、家具の裏のほうに埃がたまったりしてくると嫌気が指して引越しをしたくなるケースです。
こうした理由の場合、年末の大掃除をしたくないからその時期に引越そう…と考える人もいるようです。
その他
子供が学校でいじめにあっているから転校させたい、設備が気に入らない、買い物施設が遠いなど、引越し前は特に気にならなかった点やそうなると予測できなかった部分に不満が出てきて引越しをするケースです。
子供の学校での問題はまったく予測がつかないものですが、それ以外の部分はよく考えたり下見をすることで回避できた可能性もありますよね。
引越ししたい病は悪?
引越ししたい病は、悪いことでしょうか。
人それぞれの考え方にもよりますが、筆者は決して悪ではないと考えています。
人は誰でも快適な環境に身を置いて暮らしていきたいと思っているはずです。
でも、それができない環境・そんな場所に引越しをしてしまった場合、それがどんなに苦痛なことかわかりませんよね。
いわれのないいじめにあったり仲間はずれ、明らかに嫌がらせと思われる騒音や行為によってビクビクしながら生活をする…想像しただけでも恐ろしいですよね。
そんなことを続けていたら、はっきり言って病気になってしまいます。
考え方はいろいろありますが、引越しを好きなように繰り返していけるのは賃貸組の特権でもあると筆者は考えます。
もちろん夢のマイホームにも憧れますが、購入してしまった家がそんな環境化にあったらどうしますか?
賃貸のように簡単に引越しをしようとはいきません。
快適な住環境を求めて引越しを繰り返す、それは決して悪いことではありません。
ただ、経済的に家族にも負担をかけてしまうことになるのは少し考え物です。
また、通勤・通学が大変になる場合だってありますよね。
そういったことすべてをトータルで考えて引越しを考えていく必要もあるということを忘れてはなりません。