引越しに欠かせない不動産屋との関わりをあまり重要視していない人が多いですが、実は部屋探しから引越し成功までの鍵を握るなどものすごく大きな意味を持っているのです。
引越しの際、不動産屋選びをどうやるか、どう関わっていくべきか等、さまざまな視点から解説してみますね。
目次
不動産屋選びは重要
引越しを考えたら不動産屋回りをして部屋を探す人、ネットで探す人、色々ですよね。
いずれにしても不動産屋と新しく関わる事になるのですが、実は不動産屋選びは引越し成功の鍵を握るといわれるくらい重要なんです。
いい不動産屋との出会いに成功すれば、その引越しは成功したも同然です。
でも、どの不動産屋が「いい不動産屋」か、わからない事がほとんどです。
そんな場合の探し方について紹介しますね。
知人や友人から紹介してもらう
すでに取引のある不動産屋などでよさそうな所を友人などに紹介してもらう方法です。
不動産屋によっては、友人などを紹介するとプレゼントがもらえたりする事もあるので双方にとってメリットがある場合もあります。
相性がある
不動産屋の担当者も人間ですから、相性があります。
自分と相性が良さそうかどうかは比較的早い段階で判断できるはずなので、相性が良さそうな不動産屋が見つかるまで諦めずに何件か回ってみましょう。
対応の良し悪し
電話でも対面でもどちらでも良いですが、対応の仕方を見ます。
聞いていることにしっかり答えてくれているか、希望に見合った物件探しに力を貸してくれているか等は重要な判断材料になります。
親身になってくれないところは、見切りをつけましょう。
物件種類に見合った不動産屋を
アパートやマンションを探す場合と、一戸建てを探す場合とでは不動産屋の選び方に違いがあります。
アパートなどの集合住宅は、比較的大き目のチェーン系の不動産屋が得意としており、一戸建ては地域に密着した小さ目の不動産屋が得意としています。
一戸建てを探しているのにチェーン形の大きな不動産屋に行ってしまうと「一戸建ては少ない、ほとんどない」とまず言われ、しまいにはアパートなどを「これがおすすめ」などと薦めてくる…といったパターンになります。
最初から物件の種類に見合った不動産屋を回れば、こんなふうに時間を無駄にする事もなく、さらに嫌な思いをする事も少なく済みます。
不動産屋へ行こう!
良い物件が見つかり、問い合わせの感じも良い不動産屋が見つかったら、早速不動産屋へ行きましょう。
行く時には「気に入ったらいつでも入居申し込みができるように」というぐらいの心構えである程度の書類などは準備していくとスムーズです。
収入を証明する書類
源泉徴収票や確定申告の書類など、収入が証明できる書類を持っていくと申し込みがスムーズにできます。
住民票
住民票は審査が通ってから提出する事がほとんどですが、念のため持っておくと良いでしょう。
印鑑
入居申込書に押印する箇所があるので、持って行くようにします。
保証人の印鑑証明と収入証明
保証人が必要になる物件が多いので、保証人になってくれそうな人に印鑑証明と収入を証明する書類をもらっておきましょう。
これらは一般的な入居申し込みに必要になる書類なので、提出時期の違いはあるかもしれませんが準備しておくと後が楽です。
また、不動産屋によっては「手付金」を前もって払うように言われる事もあるので、1万円程度はいつでも払えるようにお財布に余裕を持たせておくと安心ですよ。
不動産屋との交渉はどうやる?
もう少しこうだったら入居したいんだけど…なんて時、ありますよね。
例えば家賃があと少し下がったら…とか、エアコンがついてたら…とか。
そんな時は、不動産屋と交渉してみる事が大切です。
家賃をもう少し下げて!
家賃が希望より少し高いけど気に入った物件があった場合、とにかく前向きに物件を見せてもらいます。
その後で、あと少し家賃が下がらないか交渉します。
とても気に入った、でも家賃が予定より少し高いから下げてほしい、下がったら入居申し込みをしたい、という風に話を持っていきます。
交渉の余地がない物件だった場合は潔く諦め、もし交渉の余地がありそうなら申し込みをするつもりで交渉してください。
不動産屋側も「この人は本当に申し込みをする」と踏めば、積極的に交渉してくれるものです。
設備に対する希望
エアコンをつけてほしい、庭の木が邪魔だからどけてほしいなど、設備などに関する希望も聞き入れてくれる場合があります。
実際、筆者は駐車スペースの後ろにあった庭を壊して車が2台駐車できるように整備してもらった事があります。
このように、重要なのは「入居したい」という前向きな姿勢を見せる事なんです。
こうなっていたら・こうしてくれたら入居したい、申し込みをしたい、という前向きな姿勢が見えると、不動産屋は積極的に大家さんに提案し、希望に沿うように最大限の努力をしてくれるんですよ。
不動産屋探しのタイミングと連絡時期
引越しをしようと考えたらまず不動産屋探しをしましょう。
ネットなどで物件探しから始める人も多いですが、住みたい地域の不動産屋を訪問して物件を探したほうが良い物件が見つかることが多いんですよ。
いわゆる隠し物件なども、こうしたところで見つかります。
さて、不動産屋を回り始める時期ですが、すぐに見つかる可能性があるなら引越ししたい記事の2~3ヶ月前でも十分間に合いますが、なかなか見つからない不安がある場合は半年くらい前から探し始めたほうが無難です。
筆者は一戸建て派なのでなかなか見つからないため、1年以上かけて探す事がほとんどです。
今住んでいる部屋の退去の連絡を、通常は最低でも1ヶ月以上前には行う必要がありますので、それまでに新しい部屋が見つかり、契約ができているようにしましょう。
退去の連絡をするタイミングは、新しい部屋の契約が済んでからのほうが安心です。
万が一キャンセルする事になったら、大変なことになってしまいますから。
また、これもあまり知られていない事ですが、1つの物件に対していくつも重複して申し込みを受けている場合もあります。
その中で条件が良さそうな入居希望者を選んで「審査に通った」としている事もあるようなので、やはり契約が済んでからの退去連絡のほうが安心ですよ。
実際に、筆者はそういった経験をしています。
良さそうな部屋が見つかり審査も通った連絡を受けた日、新しい部屋を管理する不動産屋に「今日中にすぐ退去の連絡をしちゃって!」と指示され、そのようにしたのですが…後日、駐車場に車が入れないという事を告げられ、契約をキャンセル、でも退去の連絡はしてしまっていた…という悲惨な結末を迎えました。
こんな事になるのを防ぐため、新しい部屋の契約が済んでからのほうが安心ですが、筆者のような事例はあまりないと思いますので、審査が通った時点で退去の連絡を入れても問題はないでしょう。
その際、退去の際立会いが必要かどうか、何か特別な手続きがあるかどうか等の案内もあるので、少し余裕を持った日程で退去の連絡をしておくようにしましょう。
ちなみに不動産屋との交渉の途中で、やっぱりやめておこうかなと考え直した場合、申し込みをキャンセルする事も可能です。
契約を交わす前のキャンセルであれば違約金等も発生しないのが通常ですので、心配はいりません。
ただ、断り方は良く考えて、丁寧に謝罪した方が無難です。
「気に入らない」「やっぱり気が変わった」なんて駄目です。
そうだったとして家に帰ってよく見たら洗濯機が置けないサイズだった」とか「収納スペースに荷物が入りきらないようだった」とかの理由にした方が良さそうですよね。
もっとも、それでも「買い換えればいいじゃないか」と言ってくる不動産屋もいますが、そんなことを平気で言うような不動産屋は最初から駄目ですね。
侮ってはいけない!不動産屋裏話
私たちが部屋を探し、気に入った物件があったとします。
その際、いきなり大家さんと交渉するわけではなく、まず窓口になるのが不動産屋ですよね。
実はここでほぼ半分くらいの審査が行われていると言っても過言ではないんです。
大家さんから入居者に関する希望などを受けているので、それに見合った人かどうかがここである程度判断され、ふるいにかけられているんですよ。
身なりや対応の仕方などから、信頼できそうな人かどうかが見られ、その後で収入面など現実的な部分が審査されていくんです。
現実的な部分に関しては、どこの不動産屋でも同じような基準で審査が行われますのでそれほど大きな差は出てきませんが、それ以前の部分が大きな影響を与えます。
例えば同じ物件を気に入った2人の人がいるとしますよね。
2人とも収入面は同じ、勤続年数も同じなど条件面は全て同じだったとしても、Aさんは部屋着のようなだらしない格好で訪れ、話し方も横柄、態度が悪い人。
Bさんは外出にふさわしい格好で訪れ、丁寧な対応、明るくハキハキと答え笑顔で対応。
こんな場合、窓口となった不動産屋ではおそらくAさんではなくBさんのほうが入居できるよう、積極的に大家さんに働きかけるでしょう。
素人目にはどの不動産屋だって「部屋を貸す」事が重要だからよほどのことがない限り断ったりしないはず、のように見えているかもしれませんが、実はこんな事実もあるんです。
特に、地域に密着した小さめの不動産屋などはこの傾向が強いです。
スーツを着てビシッとキメて行けとは言いませんが、軽い面接を受けに行くような心持で行くようにしたいものです。
また、契約が順調に完了した場合、不動産屋にお礼をしなくては…と思う事もありますが、仲介手数料をしはらっているので、特にお礼などはしなくても問題ありません。
でも、気持ちなんですよね。
感謝の気持ちを表したい、その気持ちはよくわかります。
そんな場合は、菓子折りを持っていくのも良いですし、言葉で感謝を伝えても良いでしょう。
また、時々顔を出して挨拶…なども喜ばれますよ。