引越しをしたら郵便物や宅配便の転送の手続きもしておかなくてはなりません。
新しく入居する見ず知らずの人に、自分宛の大切な郵便物や荷物が届いてしまうのを防ぐためです。
同時に、個人情報が漏れてしまうことを防ぐためにも、これらの手続きは欠かすことができませんよね。
そこで、郵便物の転送手続きや宅配便の転送手続きについて、紹介してみますね。
郵便物の転送手続き
引越しをした際は、郵便物の転送手続きを忘れずに行いましょう。
役所で住所変更をしても郵便物が自動的に転送されることはないからです。
これを忘れると、旧住所宛の郵便物はいつまでも旧住所に届き続けてしまい大切な郵便物は新住所に届かないですし、内容によっては個人情報が含まれたりするものもあり、後で入居した人に見られてしまう可能性も否定できません。
次の入居者がしばらくない場合は郵便受けを塞ぐなどして投函されるのを止める事もできますが、次の入居者がすぐ入ってくる場合はそうもいきません。
また、後で入居した人にとっても、非常に迷惑な話なんですよ。
郵便物は基本的にポストインされるものなので「うちのじゃありません」とその場で返す事ができないですよね。
なので返すためには郵便局へ行かなくてはならなかったり、配達員が来るのを待ち受けたり、あるいは「住所不明」と赤文字等で記入しポストへ投函するなどの手間がかかるものです。
そんなことが面倒で「知らない」と捨ててしまう人だって実は多いんですよ。
ですので、自分宛の郵便物が他人の手に渡らないようにするという意味でも、郵便物の転送手続きは忘れずに行っておくべきなんです。
じゃあ、どうやってやればいいのか?
…ここで紹介してみますね。
転居届で手続き
郵便局の窓口に行くと、転居届の用紙(はがき)が用意されています。
この用紙に記入して窓口に提出するかポストに投函すれば、転居・転送の手続きは完了です。
旧住所と新住所、転居する家族の名前、世帯の一部なのか全部なのか、転送開始日などを記入する事になっています。
この転送届が受理されると、転送開始日から1年間、自動的に転送が行われ、旧住所宛にきた郵便物はすべて新住所に無料で転送されます。
インターネットで手続き
郵便物の転送手続きは、インターネットでも行えます。
「e転居」と呼ばれるサービスで、通常の転居・転送手続きと同様に1年間の転送が行われます。
1度に手続きできる人数は6名までなので、家族の人数が6名を超える場合は複数回に分けて手続きをする必要があります。
また、手続きには携帯電話かスマートフォンが必要になります。
このe転居の手続きのタイミングも通常の転居・転送手続き同様に、引越し前から手続きを行う事が可能で、「○月○日分から転送」と日付指定で転送開始できるので、引越し準備が忙しくても安心ですね。
郵便物の転送サービスは主にこの2つの方法で届け出を行う事ができます。
手続きの仕方は異なりますが、サービス内容はまったく同じで期間は1年間、料金は無料ですので、都合に合わせて手続きをしておくようにしましょう。
また、新住所を記入するのに不都合がある場合は実家などを転送先として記入しても大丈夫です。
郵便物がきちんと届きさえすれば良いのです。
ちなみに転送期間の1年を過ぎると転送は行われなくなり、旧住所宛の郵便物は「あて先不明」として送り主に戻されるようになります。
そうなることを防ぐためには、送り主に新住所を知らせるのが一番良い方法ですが、都合でそれができない場合は転送期間を延長する必要があります。
延長専用の手続きはないので、引越しの時に行った転送手続きを再度行うのが良いですよ。
転送先を途中で変更する場合も同様に、手続きを再度やり直す必要があります。
郵便物が転送されてこない?
引越し先への郵便物の転送手続きはしたのに、いつまでたっても郵便物が転送されてこない…実はそんな事もあります。
転送の手続き自体は完了しているので問題ないのですが、転送処理そのものに時間がかかっている事が多いんですよ。
例えば横浜から町田へ引っ越した場合、当日中に転送というわけには行きません。
局から局へ転送してやっと手元に届くので、時間がかかるんですよ。
また、転送対象となる郵便物は、ある程度まとまってから届けられる事もあります。
筆者の経験上は、こういった事が非常に多かったです。
転送予定の郵便物がまとめられて袋に入って新住所に届く、輪ゴムで束ねられて届く…そんな感じです。
それでも届かない場合は、郵便局に問い合わせてみると良いでしょう。
郵便物は「郵便事故」もかなり高い確率で発生しているので、おかしいなと感じたらすぐに問い合わせてみる事です。
宅配便はどうなるの?
郵便物の転送手続きはわかったけど、宅配便は?
郵便物の転送手続きをすれば宅配便も転送されるの?
…疑問に思いますよね。
基本的には、郵便物は郵便物だけ、宅配便は別途手続きをする必要があります。
宅配大手のヤマト運輸では、転居転送サービスと呼ばれるクロネコメンバー向けサービスを展開しています。
このサービスでは、旧住所宛に届けられた宅配便を、1年間無料で新住所へ転送してくれるサービスなのですが、クロネコメンバーズに登録する必要があります。
また、転送期間は利用登録から1年間となっているので、延長したい場合は再度利用登録しなおす必要があります。
一方、佐川急便は旧住所に送られてきた荷物を新住所へ転送するという、転送サービス自体が存在しません。
ですので、旧住所宛に送られてきた荷物はそのまま旧住所へ届けられます。
そこで受取人が異なれば、発送元へ戻されるという仕組みになっています。
また、他の宅配会社などで採用している「受取人が住所変更した旨を連絡して転送してもらう」という事にも自動では対応していません。
もしそういった申し出があった場合は発送元に連絡を入れ、発送元の許可が得られた場合に限って《有料で》新住所へ転送するという事はしています。
この際有料となった転送手数料は、受取人が支払います。
これらを考えると、郵便物の転送はもちろん、宅配便の転送手続き、そして発送元への住所変更の連絡は欠かす事ができない重要な手続きであると言えそうですね。