引越しをする場合、保育園関係の手続きにはどんなものがあるのか、どうやるのか、転園なんてできるのかなど、疑問点はたくさんあります。
長い間待ってやっと入れた保育園なのに、引越したらまたゼロからやり直しなんて困りもの。
そうならないためにどうしたらいいのか、やるべきことは何かをまとめてみました。
転園って簡単にできるもの?
引越しが決まったら、子どもの保育園や幼稚園の転園も早急に考えなくてはなりません。
ですから、引越しの荷造りや様々な手続きの合間に、引越し先周辺で転園できそうな保育園や幼稚園を探す事も忘れずに行いましょう。
転園は、簡単にできそうに思われがちですが、実は簡単なものではありません。
筆者も子どもを転園させたことがありますが、こちらと転園希望先の保育園との空き状況が合致…すなわちトレードとなるので同時期に希望者が出ていなければ実現せず、最悪の場合は待ち続けて終わってしまうという事もあります。
首都圏では特に、待機児童が社会問題化している事からもわかるように、転園に限らずいくら待っても保育園に入れない現状があります。
一方、幼稚園は費用面で負担が大きくなる傾向があるため、保育園ほどの競争率ではなく、比較的入園しやすいと言えます。
いずれの場合も、転園するためには《空きがある》事が前提となるので、これぞと思う保育園や幼稚園を見つけたら、空きの状況や待機している人がどれだけいるかなどを調査するようにしてみましょう。
引越しをする場合、保育園・幼稚園関係ではどんな手続きが必要になる?
引越し前のところで保育園や幼稚園に入る事が出来ていた場合、当然ですが引越し先でも保育園や幼稚園に通わせ続けたいと考える人が多いでしょう。
ですが、希望する保育園、幼稚園に空きがなければ通わせる事はできず、いわゆる待機児童として空きが出るのを待つしかありません。
そんな中、タイミングよく空きが出て転園できることになった場合、保育園、幼稚園それぞれで行うべき手続は次のようになります。
幼稚園の場合
幼稚園の多くは私立ですから、幼稚園と直接のやり取りをする形になります。
これまで通っていた幼稚園で「在園証明書」と言われる、これまで在園していた事を証明する書類をもらい、転園先の幼稚園に提出します。
また、同時に住民票と入園願書、規則を守りますという内容の誓約書などを提出し、手続きは完了です。
保育園の場合
認可保育園、認可外保育園のいずれの場合も、役所を通して手続きを行います。
必要書類は自治体によって異なるため、それぞれの自治体への確認が必要となりますが、収入を証明する課税証明や就業している事を証明する書類などが必要になる場合が多いです。
また、幼稚園と違って誓約書のような物はない場合がほとんどです。
こうして無事、転園が決定したら、今の保育園や幼稚園を退園するまでの間に、少しずつ荷物の整理をしたり、新しい園で必要になる物を揃えたりしなくてはなりません。
園によって持ち物に決まりがあったり、形状が決まっていたりと、色々あるためです。
引越しの準備や荷造りと同時にこうした事もしていかなければならないため、その忙しさは想像以上の物になると思ってください。
幼稚園や保育園探しの方法
引越しに伴う幼稚園や保育園探しの方法は、インターネットを使うというやり方もありますが、でも実際にその場を訪れて、その目と耳で確かめて来るのが最も良いやり方です。
インターネット上などでは評判が良かったとしても、それが本当に万人に当てはまる物とは言えず、それどころか、どちらかというと偏った意見であることの方が多いからです。
Aさんが「いい」と思っても、Bさんも「いい」と思うとは限りません。
親として、その目で実際に保育園や幼稚園の様子を確認して、自分の子どもに合いそうかどうかの判断をしたうえで候補に入れて行く…とても時間のかかる作業ですが、結果的に安心して預けられるのは、そんな方法で見つけた所なのではないでしょうか。
筆者も下の子の保育園探しには苦労をした経験があります。
役所の保育園紹介ページだけでは不足すると思い、良いと思う保育園は全て見て回りました。時間と手間はかかりましたが、「ここは選ばなくて良かった」と思った所も何カ所もありました。
保育園も幼稚園も、見学はいつでも受け入れている事が多いので、気になる保育園・幼稚園を見つけたら、引越してくる事を伝え、見学させてもらうと良いでしょう。
待機児童問題について
首都圏では待機児童は社会問題化しています。ですがこれは今始まった事ではありません。
ずいぶん昔からこうした問題はあったのですが、声を上げても取り上げてもらえず無視され続けてきただけなんですよ。
筆者もその被害を受けた一人で、下の子を産んだ後、預ける保育園が見つからなかったために公務員という職を捨てざるを得なかったのです。
母子家庭だと保育園入園に関しては優遇される、最優先になる、としていた横浜市でしたが、それは嘘でした。
職を失ってからは今度は「仕事をしている人が優先」と言われ、やはり保育園には入る事ができませんでした。
仕事をしている人が優先、という部分に、筆者は違和感がありました。
仕事をしているという事は、もうすでにどこかに預けているという事、つまり保育園に入れなくても預け先が確保できている人という事になりますよね。
子どもを預ける先がある人が、預ける先のない母子家庭などの人よりも優先的に保育園に入園できる、そんな矛盾だらけの制度でした。
子どもを預ける所が無ければ就職活動もできません。「採用になった時、子どもはどうするんですか?」と言われる面接試験もありました。
ですが役所は「働いている人が最優先」。どう考えるべきなんでしょうね。
役所に保育園の申し込みをしてただ待っているのは、はっきり言って時間の無駄です。
役所に申し込みをしたうえで、保育園を片っ端からあたり、「空きはないものですか?」と調査して回ってください。
運が良ければ「来月、空きが出るんですよ」などと言った情報を入手する事ができるはずです。
筆者はこの方法で空きがあるという情報を手に入れ、その足で役所へ行き「空きがあるって、今聞いてきた。
今すぐ入園させてほしい、生活できない」と直談判した結果、母子家庭という事もあってか、即入園可能となった事がありました。
役所を信用して待っていてはダメです。自分の目と耳で確かめる、これが重要なんですよ