引越しをしても印鑑登録証はそのまま新しい住所地で継続して使える場合と、廃止になる場合があります。
どういう場合に継続できて、その場合はどういう手続きが必要なのか、また、廃止の場合はどうやればいいのか等、印鑑登録にまつわる疑問を解説していきますね!
目次
引越した時の印鑑登録証の扱い
引越しをした時の印鑑登録証の扱いは、引越し先がどこなのかによって異なります。
同一市内での引越しの場合
これまでの印鑑登録証は、何の手続きも行うことなくそのまま継続して使えます。
引越しによって住民票の異動を行うと、同時に印鑑登録の住所も変更されますので、特に面倒な手続きは必要ありません。
市外・県外などへの引越しの場合
これまでの印鑑登録証は、市外や県外への転出の手続きを行えば自動的に廃止になります。
ですので、新しい住所地でも印鑑登録が必要な場合は新たに印鑑登録をしなおす必要があります。
印鑑登録の目的は「その自治体」に、この印鑑を持ったこういう名前のこういう人がこの住所に確かに住んでいますという事を証明する意味合いを持つ制度なので、対象となる自治体から転出した場合はもうそれらを証明する効力を持たなくなってしまうのです。
そんな理由から、同一市内での引越しなら対象地域内なのでそのまま継続で使えるのですが、対象地域から転出した場合は自動的に廃止となるわけなんですね。
印鑑登録は絶対必要?しないとどうなるの?
じゃあ、印鑑登録は《しなきゃいけないのか》という点ですが、これについては《絶対必要》《しないと困る》と言った事はまずありません。
印鑑証明が必要になる場面は、例えばマイホームを購入するためにローンを組むとか、車を買う場合や、何かの保証人になる場合などがほとんどです。
別にクレジットカードを作る時も、カードローンを利用する時も、子供が進学する時も印鑑証明が必要になる事はありませんので、正直言って出番はあまり多くはありません。
ですから、引越してすぐに印鑑証明が必要になるのなら転入手続きの際に一緒にやってしまうと良いですが、さしあたり使う予定がない場合は急がなくても良いと言えます。
ちなみに筆者は、「使う予定ができた時に行く」は面倒なので、転入手続きの時にいつも登録しています。
印鑑登録の仕方
印鑑登録の仕方は、自治体によっても多少違いはありますが、それほど大きな差はありません。
持ち物
- 登録したい印鑑
- 本人確認書類(運転免許証・パスポートなどの公的証明書または顔写真入りの本人確認書類)
- 本人確認書類がない場合は保証人を同伴
- 本人確認書類がなく、保証人もいない場合は文書照会制度で郵送されてきた書類
登録場所
新しい住所地の役所で行いますが、自治体によって「戸籍課」だったり「市民課」だったり名称は異なりますので、確認してみてください。
登録方法
- 新しい住所地の該当窓口へ行き、申請用紙に記入します。
- 実印として登録したい印鑑を指定の場所に押し、窓口に提出します。
登録の仕方はこれだけですが、場合によっては窓口の担当者に実印を渡す事もあります。
ただ、その場合も目の前で押印するなどしますので、不正に使われる心配はありません。
また、印鑑登録は無料で行えますし、文書照会以外の場合はその場で印鑑登録証が出来上がります。
実印に出来ない印鑑
実印として印鑑登録できる印鑑には、決まりがあります。
登録できる印鑑は
《1辺が8ミリメートル以上、25ミリメートル以下の正方形の中に収まるサイズの印鑑》
となっています。
逆に、登録できない印鑑は主に、
- シャチハタなどやゴム印のように、印影が変化・変形しやすいもの
- 縁がないもの
- 氏名以外の事が含まれたもの
- 住民票の氏名にない文字を加えたもの
- 絵や図柄を氏名のように加工したもの
- 不鮮明なものや欠損のあるものなど解読不能なもの
- 同じ読み方だが別の字に書き換えられたもの
- すでに他の人が使用しているもの、または非常に類似しているもの
となっています。
自治体によって細かな規定がある場合もありますので、事前に確認しておくと良いでしょう。
ちなみに筆者は、過去に「下の名前だけ」の実印を作って登録していた事があります。
でも今は、再婚を考えていないので決意表明ではないですが、現在のフルネームで実印を作り直しました。
女性の場合は、結婚により名前が変わる事を想定しているので、下の名前だけで実印を作ると言う人も結構いるんですよね。
実際、住民票に使われている字を使って作られていれば、《フルネームでなければいけない》という規定はないので、問題なく登録されるんですよ。
ですから、今後結婚を控えていて印鑑登録をどうしようかと迷っている人は、下の名前だけで作るというのも一つの方法です。
もちろん、結婚したらずっと一生をともにすると言う決意の表れとして、結婚したらフルネームで作り直す、または結婚後にフルネームで作ってから登録というのも素敵かもしれませんね。